カスタードプリン

柄じゃないけど、比較的にお菓子作りが好きな子供だったと思う。


ありがちだけど、小さい頃の夢はケーキ屋さん。

10歳の時に小学校の授業で半分成人式なるものをやって、将来の夢として書いたのは喫茶店のマスター。10歳の女子の夢が喫茶店のマスターというのは渋すぎたらしく、男子にすごく笑われて恥ずかしい思いをした記憶がある。


なんで最初に柄じゃないって書いたかというと、まず性格が雑だし、部屋は汚いし(汚い部屋で作ったお菓子とか絶対食べたくない)、出来上がったお菓子も見た目が悪いし、味もすごく美味しいわけでもないし。見た目も綺麗で美味しいお菓子を作れる女の子なんて、星の数ほどとは言わないけれど、私の周りにはたくさんいる。


それでもうちには年季の入ったケーキの型や粉ふるい器がちゃんとあって。上京する時に持ってきたシフォンケーキとプリンの型は、家族に作って褒められたり、大切な人の誕生日に作ったり、ほろ甘苦い思い出がたくさん詰まった大切な品でもある。


クッキーやチョコレートなど諸々のお菓子は、必ずと言っていいほど満足に出来た試しはないけど、シフォンケーキとプリンだけは自信あったな。


前置きはこれくらいにして、人に振る舞う事を理由に、最近甘いもの食べたい欲が暴発している事からひっさしぶりにカスタードプリンを作りました(部屋も綺麗になったので)。


久しぶりの割には手際も良く、なんか大人になったんだなとしみじみしてしまった…


お菓子を作ってる時のワクワク感って、なんて表現すればいいんだろう。この気持ちって、子供の時にお菓子作ってた時と変わらないなぁと思う。楽しい。


おそらく7.8年ぶりに作った私のカスタードプリンは、今オーブンの中でクルクル回りながら、完成に近づいている。

人に振る舞う分がなくなったとしても、許されてしまう一人暮らし。

それもまた楽しい。